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かくざとう を ひとつ

好きなものを好きなだけ。いっつふりーだむ。好きなものほど貶したい貶し愛がデフォ。

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なんでかって言われると理由はとても難しい。



はまる予定でなかったものにはまりました。
何かっていうと、まぁ、つまり、

承花にはまりました。

いやもう、個人的にはJOJOにはまっただけでも相当びっくりだったのに、まさかのベーコンレタスだよべーこん!しかも何故か3部だよ!一番好きなの2部のくせに!!
いやいやわたしじょじょでベーコンレタスは泥沼よ・・・・危険区域過ぎるのよ・・・・と内なる淑女なわたしが語りかけましたが、どこかの英国紳士が逆に考えるんだ‥‥はまっちゃってもいいじゃあないかと、とかさとしてきたのであきらめました。うけいれてます。

それもこれも、じょじょらーのおねぇさまがたの小説のクオリティが高いのがいけないのであって。むらむらするじゃん!見るとさ!!
承花とじょせしーが一押しですが、どちらにも言えるのは片割れが死ぬと言う事で、かつ片割れが後に結婚して子供をもうけているという点で。(承太郎さんは離婚するけれど)
なんかそういう流れを踏まえて妄想するともえますね。片想いスキーにはメシウマです。


とりま、一本書いてみようとふいんき(何故か変換できない)だけで書いてみましたが。
ふいんき(何故かry)なので、正直ただのふわっとした感じです。習作。×にならないのは相変わらずのクオリティです。あんまり後悔してない。



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『砂浜の硝子』

 そういえば幾つも海を渡った。

 そういえば、という至極疎かな扱いも致し方ない。なにしろ旅の目的というのが観光やビジネスのような、ありふれたものではなかったのだから。DIOの手下に殺されかけた場所ということもあるし、その後生命の危機を幾度となく味わってきた海という場所は、むしろ敵に味方をしがちなものだった。そもそもこの大陸に上陸すること自体、かなり苦労を強いられてはこの巨大な水のかたまりのせいだろう。ゆえに、ひどく無機質な感想しか抱いてはいなかったのも無理からぬ話。
 けれどこの旅で最後になる海を渡ったとき、不意にそんな感傷が浮かんだのだ。いや最後、というのはあくまで往路ではという意味で、である。

 アフリカ大陸の海は日本でみたそれとは異なる。抜けるようにただ美しい。澄んだ海面がゆるりゆるりと白砂をなでて、寄せては引いていく音色はこころの柔らかな部分を刺激する。いつだってそうだ。胸の内にゆるりとせまる。


(だから、今は美しいと思うのだろうか)


 かつての自分がこの音色に揺りおこされたのは、その美しさへの賛美などではなく、よぶのであれば、空虚だとかそういものだ。繰り返される空々しさやら、此方を嘲笑うようなさざめきに、微かに腹立たしいような心持ちもあったかもしれない。

 


「ひとは死ぬと海に帰るというだろう?あれは本当かな。」

 
 白砂をさらっては遠ざかり、遠ざけては送り返してくる波打ち際の泡立ちが、ひどくいとけなく見える。白く泡立つ波の繊細な様は、美しい刺繍にも劣るまい。


「知らねぇな。坊主にでも聞きやがれ。」
「つれないなぁ、承太郎。僕は君個人の意見を聞いているんだが?」


 なに柄にもねぇ非現実思考になってやがる、とでも言いたげな顔で一瞥された。呆れたようにやれやれだ、とかいつものセリフを零しながら帽子の鍔をかるくひいて、シニカルな笑みを口の端にかるくのせた。そういう様がひどく似合う。高校生ながらこの風格、いかがなものかと思わなくもないがこの男はそういう人間だった。慣れではない、これは、おそらく理解と言える。


「死体を魚やらに喰われることを言うんなら、海に帰るっつー陳腐な表現も間違っちゃあいねぇだろうよ。まぁ残らず海の藻屑になるにゃ、ちと時間がかかるだろうがな」
「ああ、実に合理的だ。」


 ここで魂だの心の郷里だのの話をされたら流石に驚くところだ。しかし流石にロマンの欠片もない回答すぎて、実に、彼らしい。
 さらさらと寄せる穏やかなさざなみに手を触れると、ひやりとした感触がくすぐったい。我ながら子供めいているとは思ったが、明文化できない抗いがたい誘惑がそこにはあった。


「食物連鎖の末端に加わるというのは悪くないな。」


 それでこの光景の一部になれるというのならば。
 安直に死をにおわせる発言にかすかに彼は眉をひそめたが、それ以上の言及はなかった。しかし思いのほか仲間想いなこの男の機嫌を損ねたことに違いはない。案ずるなよ、僕だって死にたいわけじゃあ勿論ないさ。


「それくらいこの景色は美しい、という話だよ。僕は、生まれて初めてそんなことを思った。以前も訪れたことのある場所だし、今までだっていろいろな光景を見た。けれど、そんなことは本当に、初めてだったんだよ」


 なぁ承太郎。僕は、ここに来てよかったと思うんだ。
 柄にもなく語ってしまった気がしたけれど、まぁいいだろう。どうせ口数の少ない男と、波くらいしか聞くものはいないのだ。案の定、男の方には阿保らしいと切り捨てられたが。それがちっとも苦痛でないのは、言葉とは裏腹に珍しく彼の表情が穏やかだからだろう。


「だが魚の餌になるのはどうも聞こえが悪い。どうせなら砂浜のガラスになりたいがね」
「そりゃ一体どういう意味だ?」
「砂浜のガラスみたいに、ゆっくり波に洗われて少しづつ角が取れるみたいに溶けたい、って話さ。痛くなさそうだ。」
「残念だな。その前にぐずぐずに腐っちまうぜ。それに、死んじまったら痛みも何もねぇだろうよ」
 

 全くもっておっしゃる通りだ。しかしそういう問題じゃあないんだイメージの問題なんだ。


「つれないなぁ、承太郎。」


 結局そうやって笑えば、どうだってよくなる。死んだあと海に帰れるかどうかだって、どうだっていい。

 

 

*******

 

 

 

 人間は海には帰れねえ。


 多分あの時にそういってやるべきだったのだろう。
 言っていれば、‥‥‥いれば?だからなんだと言うのだろう。くだらない妄想だ。

 

 ああ、しかし、少なくとも、こんな夢を見ることはなかったはずだ。

 


 波の音が響く。留まることもなく永遠と。ちゃぷ、ちゃぷと響くその音は、思い起こせばあの旅の始まりから終わりまで付きまとっていた。よくよく耳をすませば、都度かすかに音は違う。きっとすべての場所で違っていたのだろう。
 透明な水面が白い浜に打ちあがるたび、白く泡立ち音が鳴る。ざん、ざぁ、ざん。
 雲一つなく空は晴れているくせに、不思議と熱くもない砂浜に座り、飽きることなくその音をきく。いや正確に言えば、動けずにいた。

 ざん、ざぁ、ざん、

 波音は、砂の上に落ちる。
 それから、波打ち際の、男の上にも。

 見慣れた男は、波打ち際で白い波にもてあそばれている。白い砂浜に体を横たえ、寄せては返す、波に揺られる。高い波には顔までつかり、浅い波は足元を遊ぶ。


 ただ、それを見ていた。

 

「なぁ、やっぱり阿保らしいぜ花京院」
 


 眠るように瞼を下ろしている男から答えはなく。


 寄せては返している筈の海は、けれど波打ち際につきささるガラス片を少しも溶かしてはくれない。
 エメラルドグリーンの信じられないくらい美しい海に抱かれた美しい男を、腐らせて朽ちて海に帰す方法なんて、やっぱりなかったからだ。

 

 

(テメェが俺の中から朽ちて消える日は、一生来ねぇんだ)

 





********
それなりに口調が男っぽいほうが花京院さんの理想。

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