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かくざとう を ひとつ

好きなものを好きなだけ。いっつふりーだむ。好きなものほど貶したい貶し愛がデフォ。

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ゆるやかな救いであり多分死でもある。

※以下たいへん作文じみています。


忘れるということはとても残酷で幸福なことなのです。
かたくかたく心に刻んだことでさえ、ひとは、容易くわすれていくもので。それはただしいことだもおもうし分かってはいても、ふとした瞬間とんでもなく重い衝撃をわたしに与えるのでした。

幸せってなんなのでしょうか。
他愛のない問いかけで、でも確かな答えってどこにもないひどく不安な質問です。誰もが本当は心の中で葛藤しているはずなのに、滅多に口に登ることのない。
少なくともわたしにとってのしあわせは、与えられるものではなく、自分で思うことなのだと。そう思います。
幸せだと思わなければ、幸せになんてなれない。ひよこが先か、鶏が先か論です。幸せだと思うから心が満たされるのか、心が満たされるから幸せだと思うのか。たぶんどちらも同じことで必要なことなのです。私にとってはそういうものです。

最近のわたしは幸せだと思うことを拒否しました。きっと怖いのです。とても小さくてとても弱い私は、本当はいつだって幸せを肯定するのが恐ろしかったのです。幸せにうらぎられることが、恐ろしくて堪らないのです。

けれど、自分がもっているものを尊ばず、見もせず、足りないものや失うものにばかり心をとらわらることは、あまりに見苦しく醜いことを、わたしは知っていたはずでした。その愚かさだけは、心から嫌悪をしていたのです。
でも、今のわたしはなんなのでしょう。
自分で思っていたよりも私は弱く、目の前で失われるものに傷付き怯えるばかりで。色々なことを忘れていました。

泣きたい。ほんとばかだなぁ。
とか、思う。

私には気にかけてくれる人も沢山いて、手の中にあるものも沢山あって、本当に恵まれているのに。それを肯定しないなんて、ばかだ。気づいていないわけでもなく、恵まれていることを知りながら、逃げるなんて酷いこと。
不幸に酔うのはいいかげん止めなくちゃ。ばかばかしい。不幸に酔ったって現実は1ミリも好転しない。
前に。前に進まないと。

なんて反省を、今猛烈にしている。



…という本文を無視して、続きは全く関係ない遥かをぶっこんでおく。笑

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その少女はあまりに屈託がない。
可愛らしいだとか美しいだとかそういう次元の表現よりも、まずはその感想が口をくつ。
疑うことを知らない眼差し、率直に心情を写す表情、心のままに紡がれる言葉。全てがあまりに素直なもので、あまりに飾り気がない。或いは色気がない。情緒がない、という意味で。
年の頃はたしか、御室の御子と同じ程であったか。いささか己とは年が離れているとはいえ、要約すれば幼いとも形容されたことを喜んでよい年齢ではあるまいに。

「そうは言いますけど友雅さん。わたしたちの世界では、わたしの年で結婚している人の方が少ないんですよ。この時代の同い年のひとに比べられたらどうしてもこどもっぽいですよ」

案の定、それに近い表現で揶揄えば、我らの姫君はご機嫌を損ねたようだ。いろけ、なんて出せるわけないです!と悲鳴のように声を上げた。

「相手と添う添わないはさて置いて、恋の話さえもまるでない、という訳ではないだろう?それとなく、言葉や仕草をそえて匂わせる。情緒はまさに男と女の間で育つものだと私は思うけれどね。
まさか、かぐや姫の住まうさやけき国は、男女の情を交わすことさえ許されない、などということはあるまい。」

ねぇ月の姫君?
流した視線の先の清らかな姫は、小さく言葉に詰まる。口籠る言葉の先に、ああこの少女もそういった感情を持ったことがあるのだと、至極当然だが、すこし不思議な感慨を抱いていた。
それは、遠い世界での話だろうか、それとも、酷く身近な場所にあるのだろうか。そう、知らず知らず少女の周りの男達の姿を思い浮かべた。…らしくない無粋な勘繰りであることは、否めない。

「でも、おとなのひとから見たら、わたし達の恋愛なんて、やっぱりおままごとみたいなものじゃないんですか?」
「ままごと、かい?」
「そう。狭い限られた世界で、自分に都合のいい相手と見る夢、くらいの扱い」

平素の様子と相違なく、気負いも衒いもない。そのことに、寧ろ驚く。
少女はとても、屈託ない。それは決して愚かであるとは同義ではなく、また、驚くほどに、真っ直ぐであるということなのだ。

「神子殿は、不思議な人だね」
「え?」
「でも、少し惜しいな。」

こてりと首を傾げた拍子に、少女の短い髪が、流れる。毛色の違う小さな子猫。そんな印象が拭えない。ふと釣られてその短い髪に触れれば、小さく肩が跳ねる。

「恋愛などというものは、すべからくままごとだよ。」

艶のある短い髪の手触りは新鮮だ。少し狭まった距離に、少女は慌てたように視線を逸らした。

「交わす言葉も思わせぶりな仕草も、所詮は遊びで、暇つぶしさ。相応しいひと、美しいひとと、恋に『興じる』んだよ」

ふと、 恐ろしくはないのだろうか。という疑問が頭をよぎる。彼女の言うところのおとな、の男とさし向かいでふたりきりだというのに。
生憎、少女の母親のような(年下ではあるがその表現が一番正しいであろう。)藤姫は占いのため席を外し、番犬の武士団棟梁などはもっと遠く、庭の向こう。誰も止めるものはいない。

「全ては、束の間の夢。遊びだよ。」

いま、この瞬間。その瞳に何が写り込んでいるのか知りたくなった。神子殿?と呼びかければ、紅く色づくそのかんばせが、けれども真っ直ぐ此方を射抜く。

「それなら、こどもの方がきっと真剣です。だって、本人たちは、あそびのつもりなんてないんだもの!」

明らかに怒りを含んだ表情は、あと少し押せば髪に触れる指先さえ叩き落とされかねないものだ。
思わず神子殿をしばし眺める。我ながらおそらく酷く間の抜けた顔だったことだろう。そして、

「ああ、すまないね姫君。年寄りの戯言と、思ってくれないかい?ふふ、私は君のその真っ直ぐな心を向けられる相手がとても羨ましいよ。……いや、」

その、自らをこどもだと宣言するような言葉に寧ろ、少女の隙間に垣間見えるおんなを見た気がした。

「そう思える、君が羨ましいのかも、しれないね。」

少女は正しく少女であり、こどもであるけれど。彼女の持つその心根の潔いことは、けして幼さが生むものではないのである。
そう思う己がいま、あどけないこどもに相対するおとなの仮面をつけていないことは、間違いない。



無垢な少女から零れ見える、女の顔が。少女の屈託なさを幼いという言葉に押し留めず。彼女を彩る縁となることを、遠からず知るのだという、それは予感だ。


…或いは、期待である。
大人の、身勝手な。









ともまささん。おとなは勝手なものという話。おとなだこどもどグチグチ言う方がメンタル的に幼い場合が多いと思う。
あと。無い物ねだり、だめ、ぜったい。
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